初めに
もし腕を上げるときに腕が上がらず、左右で差がある場合や引っかかる感じや痛みがある場合、以下のような原因が考えられます。
- 肩関節の凝りや筋肉の緊張: 長時間の姿勢維持や過度な負荷、ストレスなどが原因で、肩周囲の筋肉が凝り固まることがあります。これにより、腕の上げ下げに制限が生じ、左右で差が出ることもあります。改善方法: マッサージやストレッチ、温湿布などを使って筋肉を緩めることが効果的です。また、良い姿勢の維持や適度な運動、ストレスの管理も重要です。
- 肩関節の滑液包炎や腱板の損傷: 肩関節周辺の滑液包や腱板が炎症を起こしたり損傷したりすることによって、腕の可動域に制限が生じます。これにより、腕を上げると引っかかる感じが出る場合があります。改善方法: 炎症を抑える薬や湿布、理学療法などが一般的に使用されます。必要に応じて手術も考慮される場合があります。
- 五十肩: 年齢とともに発症しやすい状態で、肩関節周囲の組織の変性や炎症が原因とされています。腕の可動域に制限が生じ、左右で差が出ることもあります。改善方法: 肩を温めての静養や炎症を抑える薬の使用、理学療法やストレッチ、筋力トレーニングなどが治療法として一般的です。
以上の原因については、詳しい診断や治療のためには医師や専門家に相談することが重要です。それに加えて、以下のような予防・ケア方法も有効です。
- 適度な運動とストレッチ: 肩周りの筋肉を強化し、柔軟性を保つために定期的な運動とストレッチを行いましょう。
- 適切な姿勢の維持: 長時間同じ姿勢を続けないようにし、デスクワークやスマートフォンの使用時には姿勢を意識しましょう。
- 負荷の適正化: 腕に過度の負荷をかける動作や重い荷物の持ち運びは避け、負荷を適切に分散させましょう。
症状が長期間続く場合や激しい痛みがある場合は、早めに医師や専門家に相談することをおすすめします。
腕が上がらない原因は?
腕が上がらない原因は、肩の関節である肩甲骨と上腕骨が正常に動かない状態にあることです。腕を上げるときは、上腕骨を内側から外側に捻るように動かして関節を活動させます。しかし、骨と骨がぶつかってしまうため、うまく動かすことができません。
また肩の関節は複雑な構造を持っており、五十肩などの症状が発生することもあります。五十肩は、年齢とともに発症しやすく、肩周りの組織の変性や炎症が原因とされています。これにより、肩関節の動きに制限や痛みが生じ、腕の上げ下げが困難になる場合があります。
腱板損傷
腱板損傷による腕のスムーズな動きへの制限や痛みは、肩甲骨に付着している腱板内の特定の筋肉、具体的には棘上筋によって引き起こされることがあります。
棘上筋は肩関節の中で挟まれやすい位置にあります。そのため、腕を上げようとする際にこの筋肉が挟まれることが多く、挟まれた部分に炎症が生じる可能性があります。
炎症が起こると、肩の関節を動かした際に痛みが発生することになります。また、引っかかりを感じる場合も、骨と骨の接触や周囲の筋肉の緊張、滑液包(肩関節内の滑りを良くする組織)の炎症、および筋肉の挟まれによる炎症の結果である可能性が考えられます。
腱板損傷による症状の改善には、以下のようなアプローチがあります。
- 安静と保護: 炎症の緩和と回復を促すために、肩への負荷を軽減し安静にすることが重要です。過度な運動や負荷を避け、関節を保護するためにサポーターを使用することも考慮されます。
- 炎症の管理: 炎症を抑えるために、医師の指示に基づいた薬の使用や接骨院での冷却療法(アイシング)などが行われる場合があります。
- 理学療法: 炎症が収まった後には、理学療法やリハビリテーションを通じて筋力を回復し、関節の可動域を改善します。具体的なエクササイズやストレッチを専門家の指導のもとで行うことが重要です。
- 必要に応じた手術: 重度の腱板損傷や症状の改善が見られない場合には、手術が検討されることもあります。手術は個々の症状と状態に基づいて判断されます。
ただし、具体的な症状や状態によっては異なる治療アプローチが適用されることもあります。そのため、腕が上がらない症状が続く場合には、医師や専門家に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
五十肩
五十肩は、原因が明確にわかっていないまま急に現れることや、徐々に症状が進行することがあります。特に肩の変形や筋肉の萎縮などはほとんど見られず、腫れや熱感もありません。
五十肩では、日常生活の中で特定の動作が困難になることがあります。例えば、エプロンの帯を結ぶ、洗濯物を干す、後ろにある物を取るなどの動作が制限されることがあります。
五十肩は一般的に3つの段階に分けられます。
最初の段階は炎症期と呼ばれ、約2〜12週間続く期間で、痛みがあり、昼夜を問わず痛みがあります。痛みによって肩の動きが制限されます。
2番目の段階は拘縮期で、約3〜12か月続くことがあります。筋肉の拘縮により肩の動きが制限されます。痛み自体は減少しますが、寝返りなどの動作時に痛みが生じて目が覚めることもあります。
3番目の段階は解氷期であり、徐々に肩の動きが改善され、夜間の痛みも軽減される時期です。
五十肩では、血行の悪さにより痛みが強く出ることが多いため、温めることが推奨されます。通常、炎症期には冷却が一般的ですが、五十肩では初期の炎症期でも肩の動きを制限しながら保温が必要となります。
寝ている時に痛みが生じる場合には、寝ている姿勢を工夫することが有効です。例えば、仰向けで痛みが生じる場合は腕の下にタオルを置くか、腕に浮き輪のようなものを装着して寝ることで、血行の悪化を防ぎつつ保温することが有効です。
石灰性腱炎
石灰性腱炎は、腱や滑液包、腱膜などの関節周囲の軟部組織にアパタイト結晶が沈着し、炎症を引き起こす状態です。特に、石灰物質が腱板に沈着し、肩の滑液包に漏出することで炎症が生じます。
石灰性腱炎の特徴としては、40代から60代の女性に多く見られ、突然の夜間の強い痛みがあります。以下に石灰性腱炎の一般的な症状をまとめます。
- 夜間の強い痛み: 石灰性腱炎では、特に夜間に強い痛みが生じることがあります。寝ている間や安静な状態で痛みを感じることが特徴的です。
- 肩の可動域制限: 炎症により肩の動きが制限されることがあります。腕を上げたり、後ろに伸ばしたりする際に痛みや違和感を感じることがあります。
- 肩の筋力低下: 炎症が進行すると、肩の筋力や持久力が低下し、日常生活の中で肩の使い勝手が悪くなることがあります。
石灰性腱炎の治療には、以下のようなアプローチが一般的に用いられます。
- 痛みの管理: 痛みを和らげるために非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や痛み止めの薬が処方されることがあります。
- 炎症の抑制: 炎症を抑えるために局所的な冷却療法(アイシング)や温湿布が行われることがあります。
- 理学療法: 筋力や可動域の回復を促すために、理学療法や運動療法が行われることがあります。具体的なエクササイズやストレッチを指導されることで、症状の改善が期待されます。
- 必要に応じた手術: 症状が重篤で保守的な治療が効果的でない場合には、手術が検討されることがあります。手術では、石灰の除去や関連する組織の修復が行われます。
石灰性腱炎は個人によって症状や進行度が異なるため、正確な診断と治療法の選択には医師の診断が必要です。症状が続く場合や激しい痛みがある場合には、早めに医師に相談することをおすすめします。
改善方法として
改善方法については、以下の点に注意しながら実践することをおすすめします。ただし、具体的な症状や個人の状態によって適用方法が異なる場合があるため、医師や専門家の指導のもとで行うことが重要です。
- 専門家の相談: 五十肩や腱板損傷、石灰性腱炎のような症状がある場合は、整形外科や接骨院などの専門家に相談しましょう。自己判断せず、正確な診断と適切な治療法を受けることが重要です。
- 身体の温める: お風呂などでゆっくりと身体を温めることで、肩周りの筋肉を緩める効果があります。
- 動きの確認: 腕を上げて動きが改善したかを確認しましょう。動きに変化がなく、痛みが強くなっている場合は、病院や接骨院に相談するか、痛みが出ている部分を冷やすようにしましょう。
- 肩甲骨の動きを改善するエクササイズ:
- 肩甲骨の内側への動き: 無痛範囲で肩甲骨を内側に動かし、両方の肩甲骨がくっつくようなイメージで20回程度行います。
- 肩甲骨周囲のストレッチ: 四つん這いになり、手と足を肩幅に広げ、反対の腕を身体の下から通すようにしながら身体を捻り、肩甲骨周囲を伸ばすようにします。伸ばしている感覚がある範囲でゆっくりと伸ばし、無理せず戻していきましょう。
- 肩甲骨の伸ばし: 腕を斜めに上げて、反対の手で引っ張るようにすると、同様に肩甲骨が伸びます。
以上のエクササイズは、肩甲骨と周囲の筋肉の柔軟性と動きを改善するためのものです。ただし、難易度が高い場合には適度な負荷と無理のない範囲で行うことが重要です。
結構難易度が高いので四つん這いではなく腕を斜めに上げて反対の手で引っ張るようにすると同じように肩甲骨が伸びます。
大場接骨院では
大場接骨院では、まずは五十肩や腱板損傷などの症状がないかを鑑別します。それぞれの症状に合わせて、適切な施術を提供しています。
五十肩の場合、日常生活での保温や痛みが発生している範囲の血行を良くする施術を行います。これにより症状の改善を図ります。
石灰性腱炎の疑いがある場合は、整形外科の受診をお勧めします。大場接骨院では必要に応じて適切な紹介やアドバイスを行います。
腱板損傷の場合は、程度によってはまず整形外科を受診するようにお願いすることもあります。
しかし、これらの症状が見られない場合は、肩の周囲や腕、背中の筋肉に問題がある可能性があります。こうした場合は、硬くなっている筋肉を柔らかくし、柔軟性と血行を改善するための施術を行います。また、姿勢の改善のために必要な施術も行います。
姿勢の悪さは肩や背中だけでなく、腰回りや股関節、足にも影響を与えることがあります。そのため、全体的な施術を行い、姿勢の改善を図っていきます。
大場接骨院では、痛みの原因や理由を見つけ、それに応じた改善策を提供しています。何かお困りのことがあれば、ぜひ大場接骨院にご相談ください。