冷え症の原因と改善法

はじめに

夏でも足先や指先が冷えてしまい、周りが半袖でいるのに自分だけが寒くて着込んでしまうと、本当につらいですね。お風呂に入っても足先が冷たいままであることもあります。では、このような辛い冷え性がなぜ起こるのでしょうか?

冷え性は、一般的には末端冷え性とも呼ばれ、血液循環の問題が関与しています。体温を一定に保つためには、体の中心部にある内臓や重要な臓器の周囲に血液を集めることが必要です。これにより、内臓や臓器に十分な血液と熱が供給され、体温が維持されます。しかし、末端冷え性の人では、血液の循環が効率的に行われず、特に手足などの末端部分に十分な血液が行き渡らないため、冷たくなります。

末端冷え性の原因は複数あります。一つは血管の収縮です。寒冷な環境やストレスなどが原因で、血管が収縮し、血液の流れが滞ります。また、体の中心部に集中するために、血液が末端に行き渡らないこともあります。さらに、運動不足や筋力の低下も末端冷え性を引き起こす要因となります。筋肉は血管を圧迫することで血液の循環を促進するため、筋力の低下は血流の低下につながります。

冷え性の原因は?

ストレスによる自律神経の乱れ

冷え症の原因と改善法

ストレスによる自律神経の乱れは、ストレスによって交感神経が優位になり、筋肉や血管が収縮し、血行が悪くなることで全身の血液循環が低下し、体が冷える原因となります。

この問題を解決するためには、ストレスを減らすことが重要です。仕事などでストレスを感じやすい場合は、ストレスを軽減するための方法を取り入れる必要があります。

ストレス解消の方法は個人によって異なりますが、以下のような方法が効果的です。

  1. 気分転換をする:自分に合った方法で気分転換をしてストレスを解消しましょう。例えば、日帰りで行ける神社や仏閣を訪れたり、パワースポットを巡ったりすることがあります。
  2. ぬるめのお風呂に入る:ゆっくりとぬるめのお風呂に入ることでリラックスし、自律神経を整えることができます。
  3. マッサージやストレッチ:身体をほぐすためにマッサージやストレッチを行いましょう。緊張した筋肉を緩め、血行を良くする効果があります。
  4. 自然の中で過ごす:森林や公園など自然の中での散策や自然の景色を楽しむこともストレス解消に役立ちます。
  5. 深呼吸をする:ゆっくりと深呼吸をすることで副交感神経が働きやすくなります。吸う時間よりも吐く時間を長くすることでリラックス効果が得られます。

これらの方法を組み合わせてストレスを軽減することで、自律神経のバランスを整え、全身の血液循環を改善し、冷え性の症状を軽減することができます。自分に合った方法を試してみてください。

筋肉量の低下や運動不足から来る血行不良

冷え症の原因と改善法

筋肉量の低下や運動不足による血行不良は、日常生活で歩く習慣を増やすことが重要です。

運動不足により新陳代謝が低下し、体温を維持するための熱産生機能も低下します。例えば、車を頻繁に使用すると歩く機会が減少します。それによって足の筋肉であるふくらはぎの筋肉が衰えてしまいます。ふくらはぎは足の血行に深く関与しているため、ふくらはぎの筋肉の衰えは下半身の血行を悪化させる原因となります。

この場合、歩くことによって衰えた筋肉を鍛えることが最も効果的な改善方法です。また、便秘なども基礎代謝を低下させるため、便秘の改善も効果的です。

以下は改善方法の具体例です。

  1. 歩く習慣を取り入れる:日常生活での歩行量を増やすために、できるだけ歩く習慣を作りましょう。例えば、通勤や買い物の際には歩くことを選び、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を利用するなどの工夫をしましょう。
  2. 運動を定期的に行う:有酸素運動や筋力トレーニングなどの適度な運動を定期的に行うことで、筋肉量を増やし血行を改善します。ウォーキング、サイクリング、水泳など、自分に合った運動を選んで取り入れましょう。
  3. ストレッチや筋トレを行う:特にふくらはぎの筋肉を重点的に鍛えるために、ストレッチやふくらはぎの筋トレを行いましょう。ふくらはぎの筋肉を強化することで、下半身の血行を改善します。
  4. 健康的な食事と水分摂取:バランスの取れた食事を心がけ、十分な水分を摂取しましょう。良好な栄養摂取と水分補給は、血行促進と新陳代謝の改善に役立ちます。
  5. 便秘の改善:便秘がある場合は、食物繊維を豊富に含む食品や適度な運動、水分摂取を心がけましょう。便秘解消により基礎代謝を向上させ、血行不良の改善にもつながります。

以上の方法を継続的に取り入れることで、筋肉量の増加や血行改善が期待できます。個人の体力や状態に合わせて適切な運動を行い、生活習慣の改善に努めましょう。

体温調節機能の低下

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体温調節機能の低下は、温度の変化がない環境に身体が慣れてしまうことにより起こります。この状態では体温調節をする必要がなくなり、温度差のある場所に行くだけで身体が大きなストレスを感じるようになります。また、ストレスによって血行が悪化することもあります。

体温調節機能を保つためには、以下の点に注意することが重要です。

  1. エアコンに頼りすぎない:エアコンの利用を適度に抑え、自然な温度の変化に身体が適応できるようにしましょう。長時間同じ温度の環境にいることは避け、室内と外の温度差に身体が対応できるようにすることが大切です。
  2. 自然環境に触れる:自然の中で過ごすことで、身体は自然な温度変化に対応する訓練を受けます。自然に触れる機会を増やし、散歩やアウトドア活動などで体温調節の機能を活性化させましょう。
  3. 体を適度に冷やす:体を適度に冷やすことで、体温調節機能を刺激します。冷たいシャワーや温度の低い水で足浴を行う、冷たい飲み物を摂取するなど、身体を冷やす機会を取り入れてみてください。
  4. ストレス管理をする:ストレスは血行を悪化させる要因の一つです。ストレスを軽減するために、リラックス法やストレス解消法を取り入れ、心身のバランスを整えることが大切です。

これらの対策を組み合わせて、体温調節機能の低下やストレスによる血行不良を改善していきましょう。健康な体温調節には、自然な温度変化に身体が適応できるような生活環境を整えることが重要です。

鉄分不足

冷え症の原因と改善法

身体を動かしているのに冷え性が改善されない場合、鉄分の不足が原因となっている可能性があります。鉄分の不足は時折めまいも引き起こすことがあります。血液の生成が困難になると、全身の臓器の機能も低下し、内臓機能の低下による代謝の低下や体温の低下が起こります。

隠れた貧血などで鉄分不足が分かりにくい場合もありますので、病院で鉄分の値であるフェリチン値を調べることが適切です。フェリチン値は体内の鉄分の貯蔵状態を示す指標です。

医師の診断を受け、鉄分不足が確認された場合は、以下の対策が考えられます。

  1. 鉄分の摂取:鉄分を豊富に含む食品を積極的に摂取しましょう。レバーや赤身の肉、魚介類、豆類、葉菜などが鉄分の良い源です。また、ビタミンCを摂ることで鉄分の吸収が促進されますので、一緒に摂るように心がけましょう。
  2. 鉄分の吸収を助ける食事の工夫:鉄分の吸収を促進するために、食事の工夫が重要です。食物繊維の摂取量を適切に調整し、カルシウムやコーヒー、紅茶などの吸収を妨げる成分とのバランスに気を配りましょう。
  3. 鉄補給のサプリメントの使用:医師の指示に基づき、鉄分のサプリメントを利用することも考慮されます。適切な投与量や方法については専門家に相談しましょう。

冷え性やめまいの症状が鉄分不足によるものである場合、適切な鉄分摂取によって改善が期待できます。しかし、自己判断せずに医師の診断と指導を受けることが重要です。

フェリチン測定をしてもらえる医療機関と医師 全国版を参照ください

フェリチン測定をしてもらえる医療機関と医師(全国版)、 | 精神科医こてつ名誉院長のブログ (ampproject.org)

鉄分を多く含む食品としてはこちらを参照ください

鉄分が多い食べ物・食品ランキング TOP100|くすりの健康日本堂 (k-nihondo.jp)

最後に

これまでさまざまな冷え性の原因とそれぞれの改善方法を取り上げてきました。

身体を温めるための方法として

末端から温めることが有効です。足湯などを利用して足先を温めることができます。
冷え症の原因と改善法
また、症状によっては漢方薬を処方してもらい体質改善を行うことも考慮されます。
ツボをお灸で刺激して温める方法も効果的です。

当院では、冷え改善のためにふくらはぎや膝裏の血行を良くするクリームマッサージや踵を温める施術を行っています。

これらの方法を試して、自身の冷え性の原因を探し出し、改善につながる手がかりを見つけることが大切です。一つ一つ試しながら、自分に合った方法を見つけていくことをおすすめします。

冷え性の改善は個人によって異なるため、何が効果的かは人それぞれです。症状や体質に合わせて適切な対策を選び、専門の医療機関や専門家の助言を受けることも重要です。

この記事を書いた人

大場接骨院

大場接骨院では様々な病院、整骨院、接骨院、整体院で元に戻ってしまう、変わらなかった痛みの原因に真摯に向き合います。
何処に行けばいいのかわからないその悩み苦しさ痛みを、原因の根本から改善し来院時とお帰りの際の変化を感じられる施術を行っています。