はじめに
重い物を持っていないにもかかわらず、座っているだけで腰が痛くなり、立ち上がる際にはゆっくりでなければ立てないという状況になっていませんか?さらに、長時間座っていなくてもわずか数分で痛みが現れます。病院に行っても薬だけでは痛みが変わらないという経験もあるかもしれません。
では、なぜ座っているだけで腰痛が生じるのでしょうか?実際に病院で慢性腰痛と診断された場合、原因が分からない腰痛が約90%も存在すると言われています。
この記事では、座っている状態で生じる腰痛の原因について解説していきます。
座って痛くなる腰痛の原因は仙腸関節に
座っている状態で腰痛が生じる原因は、仙腸関節にあります。驚くべきことに、ただ座っているだけなのに腰が痛くなるのです。
具体的な原因は、お尻の筋肉の硬化によって仙腸関節の動きが制限されることにあります。仙腸関節には殿筋やお尻の筋肉がついており、これらの筋肉が硬くなると関節の可動域が制約されてしまいます。
座っている間も、首の筋肉から背中、腰、お尻の筋肉が細かく使われています。しかし、多くの人々は姿勢を適切に保つことが少なく、前かがみになったり、横を向いたりすることがあります。
あなた自身も、片方の足を組んで座っていませんか?片方の足を組んで座ることは、体が不自然に捻れた状態になるため、筋肉に負担がかかる原因となります。座っている姿勢で首から背中、そしてお尻周りの筋肉が硬くなってしまいます。
座っていると、少しずつ前かがみになっていませんか?この姿勢では、首や背中の筋肉が硬くなり、徐々に腰の筋肉、そしてお尻の筋肉まで硬くなっていきます。
お尻の筋肉が硬くなると、太ももの外側の筋肉も硬化することがよくあります。
たとえば、座っている状態で体を左右に揺らしてみてください。足にわずかながら力が入っていることを感じませんか?この左右に揺れる状態を維持するために筋肉が働いています。
少ない力ですが、首から背中、腰、お尻に力がかかっている姿勢では、同様に足にも力が入り、姿勢を維持しようとしてしまいます。
このような状態では、最も力が入りやすくなったお尻の筋肉が最も強く緊張し、仙腸関節の適切な動きが制限されてしまいます。
何故腰痛になるのか
腰痛が生じるメカニズムについて説明します。
お尻の筋肉が硬くなると、仙腸関節と呼ばれる骨盤にある関節の動きが制限されます。
この結果、体重移動の際に骨盤の関節で力が分散されず、腰の周りの筋肉が常に緊張するようになります。
座ることが多い場合、仙腸関節の僅かな動きが制限され、腰の筋肉が緊張し続けるため、座っているだけで腰の痛みが生じるようになります。
さらに、立ち上がろうとする際も仙腸関節が動かないため、腰から背中、首にかけての筋肉を大きく使う必要が生じます。
これにより、突然の動作でも腰の痛みが感じられるようになります。
改善策はこまめなストレッチ
長時間座っていることが多い人は少し立ち上がってストレッチを行ったり、歩いてみる事をお勧めします。
腰痛の改善策として、こまめなストレッチがおすすめです。長時間座っている人は、少し立ち上がってストレッチを行ったり、歩いたりすることを心掛けましょう。
具体的なストレッチとして、椅子に座りお尻を伸ばしたい側の足を反対の足に乗せ、体を前に倒していく姿勢を取ります。お尻の筋肉が伸びる感覚を感じたら、そのまま5秒ほど伸ばしましょう。ストレッチを行う際は、呼吸を止めずにゆっくりと行うことが大切です。急に体を倒したりすることは避けてください。
最も重要なのは、長時間座りっぱなしにならないことです。適度な休憩や運動を取り入れ、痛みのない生活を目指しましょう。
最後に、片足だけでの姿勢はバランスが悪くなるため、反対側の足も組むことはおすすめしません。なぜなら、体が少し捻られた状態から逆に捻ることで、姿勢がさらに悪くなってしまうからです。
例えば、常に右を向いた状態で座っていると、少しずつ右に向きやすくなり、左に向きにくくなっていきます。背骨と周囲の筋肉は右を向く姿勢を保つために使われ、逆に左側を向きにくくなります。
この状態から無理に左を向くと、右を向きやすい姿勢のままで左に捻ることになります。
まずは、常に右を向かずに正面を見るようにすることが姿勢改善の近道です。自分の姿勢の悪さを確認し、少しずつでも良いので姿勢を改善していきましょう。
大場接骨院では
お尻周りの筋肉の硬さや緊張が仙腸関節の動きを制限し、腰痛を引き起こすことがあります。
当院では、お尻周りの筋肉の硬さや緊張を緩和する施術を行っています。
ストレッチによって改善する場合もありますが、緊張が強くなっている場合にはストレッチだけでは難しいこともあります。
痛みがなかなか取れない場合は、ぜひ一度大場接骨院にご相談ください。