初めに
腰痛は多くの人に悩みの種となっています。腰痛に対するアプローチ方法もさまざまです。
病院では、レントゲンやMRIなどの検査を行い、炎症や骨の間隙の狭まりによる神経の圧迫がないかを調べ、薬や湿布の処方が行われることがあります。
接骨院や整体院では、施術によって筋肉の緊張をほぐし、体のバランスを整えて腰痛の緩和や改善を図ったり、鍼灸院では鍼やお灸を用いてツボや筋肉の硬化部位にアプローチし、痛みの緩和や改善を試みることがあります。
これらの方法は多岐にわたりますが、効果は人それぞれ異なります。一部の人には効果がある一方で、他の人には効果が感じられない場合もあります。
原因が明確でなく、薬や筋肉の施術だけで終わってしまうケースもあるでしょう。
今回は、腰痛の原因として筋肉の炎症や緊張だけでなく、神経の関与も考えられることについて解説していきます。
腰痛が治らない原因が神経にも
腰痛がなかなか治らない場合、神経の関与も考えられます。病院では原因が特定できずに薬や湿布、電気療法のみが行われたり、接骨院でも筋肉をほぐして一時的に痛みが軽減されるが、すぐに戻ってしまうことがあります。
このような場合、痛みの原因は神経の引っ張りや興奮によるものかもしれません。
例えば、腰椎椎間板ヘルニアを思い出してみてください。この状態では、神経が椎間板にある髄核に圧迫され、痛みや痺れが生じます。
また、梨状筋症候群では、神経の通り道が狭まることで腰から足に痺れや痛みが現れます。神経が圧迫や牽引を受けると痛みが生じることがあります。
では、なぜ神経が刺激を受けてしまうのでしょうか?それはストレスや不安感が関与しています。
腰には脊髄の神経と自律神経である交感神経の間に反回髄膜神経が存在します。この反回髄膜神経は腰の周りに広がっており、刺激を受けることで腰の痛みを引き起こす可能性があります。
神経の影響を改善する為にはリラックスを
神経の影響を改善するためにはリラックスが重要です。腰痛の原因は日常生活での姿勢による筋肉の負担や、衝撃や捻挫による筋肉の損傷、そして炎症による痛みなど、さまざまな要素が組み合わさって長期間にわたる腰痛につながります。
慢性的な腰痛では常に痛みを感じたり、日によって痛みが変化することがあります。
もし原因が炎症であれば、安静にすることが有効です。また、日常生活での負担が筋肉の緊張を引き起こしている場合は、緊張を緩和することで腰痛が改善されることがあります。
これらの対策を講じたにもかかわらず痛みが続く場合、神経の興奮が考えられます。
今回は反回髄膜神経が腰痛の刺激源として取り上げています。
この神経は背骨の不安定さだけでなく、周囲の靭帯の影響やストレスによっても興奮し、痛みを引き起こす可能性があります。
腰を安定させることも重要ですが、何よりも病院や接骨院、整体院での治療や施術を通じて改善を感じることが神経の興奮を抑える手段となります。
交感神経は興奮すると血管や筋肉を緊張させます。
逆に副交感神経が興奮すると、リラックスした状態で筋肉や血管が弛緩し、緩んだ状態になります。
リラックス効果を得るための深呼吸
椅子に座ってもいいです。そのまま目を閉じましょう。
この深呼吸法は、疲れた時や落ち着きたい時、休憩中などに何度か行うことで、神経の興奮を抑える効果があります。
継続的に行うことで効果が高まるので、ぜひ日常的に取り入れてみてください。また、リラックスできる環境を整えることも大切です。
最後に
今回の記事では、痛みの改善を感じることが神経の興奮による変化と関連していることを説明しました。
逆に、不安を感じると神経も興奮し、痛みが増すこともあります。
「病は気から」といった言葉やプラシーボ効果についても聞いたことがあるかもしれません。
腰痛のような辛い痛みはリラックスだけで改善することは稀ですが、治療や施術の後に少しリラックスすることで、その効果が高まることがあります。
解剖学的な説明や医学的な根拠を知ることで、精神的な面からも治療に対する理解と安心感が生まれます。
もし病院や接骨院、整体院で変化を感じられない場合は、一度神経の興奮を抑えるために今回の深呼吸を試してみてください。
腰痛などの痛みには必ず原因が存在しますが、その原因が一つだけであることは非常に少ないです。
初めの原因があったとしても、二次的な原因やそれによって重ねられる原因が痛みを引き起こすことが多くあります。
放置せずに専門家の診察を受け、早期に改善を目指しましょう。