腰椎分離症とは
腰椎分離症をご存じでしょうか?この腰椎分離症とは椎骨の一部に疲労骨折が起こったものです。背骨(脊柱)に存在する首の骨である7つの頸椎、背中の骨である12個の胸椎、腰の骨である5個の腰椎、骨盤にある仙骨と尾骨で構成されています。そしてこれらはすべて椎骨で、椎骨は腹側の椎体と背側の椎弓があります。この椎体と椎弓の間を脊髄神経が通り、椎骨同士が関節として合わさっている孔を椎間孔と呼び、この椎間孔から神経が出ています。
腰椎分離症の原因
そしてこの腰椎分離症とは、椎骨の後ろ側にある椎弓は衝撃に弱い部分があります。腰椎分離症を発症する年齢は成長期の子供の為、骨が更に柔らかい時期のスポーツなどによる繰り返し腰に負担が掛かる事で起こります。腰への負担としては繰り返し腰を捻る、ジャンプなどがあります。これらの繰り返される衝撃によって椎弓の弱い部分が疲労骨折を起こした状態が腰椎分離症です。好発部位としては第5腰椎となり、スポーツ選手の30%~40%は分離症になっていると言われています。
腰椎分離症の症状
腰椎分離症の症状としては腰部、臀部、大腿部のしびれ、腰を反らすようにする事で腰の痛みが強くなる傾向があります。必ず腰痛となる訳ではありませんが、放置している事で後々に腰椎分離すべり症になる場合もあります。
分離すべり症とは
腰椎分離症はスポーツなどによる繰り返し加わる腰への負担によって、10代の成長期の椎骨に疲労骨折が起こります。この腰椎分離症を早期に治療していないと、疲労骨折によって分離している箇所が癒合せずに分離症のままになっていると起こります。
背骨の中を神経が通っていますが、腰椎分離症によって疲労骨折が起こると骨が癒合した際に神経を圧迫しやすくなると腰痛になります。腰椎分離症をそのままにしていると腰椎の椎体と椎弓が分離したままになる事もあります。その場合にも腰椎が体を動かす際に固定できずに動いてしまいます。この骨が動き易くなって滑ってしまう事を分離すべり症です。体を動かす事で腰椎がすべり、そのすべった事で腰から出ている神経を圧迫する事でも腰痛や下半身等の痺れを引き起こします。
腰椎分離症やすべり症を改善するには
まず大前提として腰椎分離症、すべり症だけでなく椎間板ヘルニアなどの病気は必ず整形外科での治療を行ってください。接骨院(整骨院)や整体院や治療院などでこれらの疾患が治る事はありません。症状の一部が軽減する事はある可能性はありますが、まずは整形外科で治療を行うようにしてください。
成長期の10代で腰痛がある際には必ず整形外科での診察を受けるようにしてください。これは早期に腰椎分離症を見つける事で、治療がスムーズに行えるためです。その上で分離症やすべり症の症状を軽減する為には腹筋や背筋などの筋力アップ、腸腰筋などの腰椎に関係する筋肉のストレッチを行いましょう。
腰痛は筋肉の疲労によって姿勢が悪くなる事でも起こりますが、そのままにする事で腰椎分離症など骨の損傷が起こる場合もあります。重要な事は整形外科での治療を受ける必要があるのか。継続的な疲労の回復や血行を良くする事が必要なのかを知る事です。
整形外科などの病院で出来る事と接骨院で出来る事は、ごく一部の怪我による場合の治療では重なる事があります。ですが基本的にレントゲン等の画像診断ができる整形外科で治療を行うべきであると考えており整形外科での治療と平行するように、接骨院などでの施術を受ける事をお勧めしております。
体はレントゲンやMRIなどの検査では確認できない筋肉などが一部だけ硬くなっている事でも、痛みだけでなく違和感などを感じる事があります。生活では問題が無いけど、何だか気になる些細ではあるけど本人にとっては重要となる症状があります。是非何だか最近腰が痛いけどどうしようと悩まずに、当院までご相談ください。分離症やすべり症を改善するのではないですが、症状が軽減するにはどうすればいいのかをご一緒に考えていきます。