初めに
部活でランニングやジャンプ、ターンやストップなどの動作を繰り返している時に脛の内側やふくらはぎの内側に痛みが出る事はありませんか?
そんな脛やふくらはぎの内側の痛みで、考えられる事として何度も足を使っている事が原因で起こる反復性の炎症についてを解説していきます
過労性脛部痛(脛骨過労性骨膜炎・シンスプリント)とは
まず走ったりする事で足を酷使していると筋肉の収縮によって脛骨が擦られて骨の損傷や炎症、骨膜炎となる場合があります
更に足の疲労が原因となり体重を足が支えられなくなる(ショック吸収能が低下)によって足の過回内足(かかとが外を向く状態)になると内側が伸びてしまう事でより脛の内側にある筋肉も疲労しやすくなって痛みが強くなります
脛の内側を押すと痛みが出ている場合は疲労骨折も考えられるため、レントゲン検査も必要となりますが、ここで注意したい事は初期の段階では鑑別が難しく発症後に時間が経過した脛部痛に対してレントゲンで異常所見が無い場合に過労性脛部痛(脛骨過労性骨膜炎・シンスプリント)と判断されます
対処法は?
では過労性脛部痛(脛骨過労性骨膜炎・シンスプリント)となった場合にはどういう対処法が効果的でしょうか?
基本的に骨膜に炎症が起きている為、初期段階で原因となる運動の中止、炎症を抑える為のアイシング、疲労して硬くなっている下腿後面内側筋群のストレッチ、手技での緊張緩和となります
その後は温熱療法などで緊張しすぎて腫れていたりする筋肉を緩め、緊張によって筋内の循環がうまくいかず出され溜まっている発痛物質を循環させる事で痛みの軽減を行います
同時に下腿のストレッチ、足関節の筋肉の筋力強化を痛みのない範囲で行っていきましょう
最後は過回内足(かかとが外側を向く状態)を改善するような正しい動きを目的としたトレーニングで再発を予防していきます
トレーニングとしては回内足の改善にタオルの上に足を置いて足の指を使ってタオルを手繰り寄せるタオルギャザー、座った状態で膝に反対の足を乗せ、足の甲を持って回すようにするかかとのストレッチが有効なのでぜひお試しください
最後に
過労性脛部痛(脛骨過労性骨膜炎・シンスプリント)では反復された動作によって痛みが起こるスポーツ障害です
痛みがある時期には原因となる動作を中止し、動作の改善を行う必要があります
部活動などの練習を休むのは難しいですが、今後のスポーツ活動を行う為には我慢も必要になります
是非痛みを我慢したままスポーツを行うのではなく、適切な対処をし今後の再発予防、早期回復を目指してください